積立投資の特徴③:「リバウンド」効果
積立投資には、一括投資にはない面白い特徴がたくさんあります。
今回は、その中でも非常に重要な「リバウンド」効果を解説します。
次のグラフをご覧ください。

10,000円からスタートし、5年間で2,000円まで下落、10年後に元の10,000円まで回復しました。
10年間投資をして「元に戻る」値動きです。
この商品に毎月1万円ずつ10年間積立投資をした場合、10年後、120万円はいくらになるでしょうか?
【選択肢】
①132万円 ②約180万円 ③約241万円
(正解はこの下に続きます)
正解:③約241万円
いかがでしょうか?
積立投資の場合、投資金額の倍以上になりました。
なぜ、この様になったかわかりますか?
例の「積立投資の公式」を思い出してください。

投資の成績は、「量」と「価格」のかけ算で決まります。
まず、値下がり時に沢山の「量」が買い込めました。
「量」が増えた後、それを評価する「価格」が上昇しました。
「投資の成績」を決める「量」と「価格」が両方とも増え、レバレッジが効いて一気に資産が増えたのです。
この様に、積立投資は「量」と「価格」の掛け算の力を活かして、資産を増やす投資手法なのです。
積立投資で「値下がり」は、将来成長する為の「先行投資」の期間

積立投資の「値下がり」は、将来資産を大きく増やす為の先行投資の時間です。
下落時に「量」を買い込むことで、その後の上昇局面で「量×価格」のレバレッジの力で「投資の成績」は一気に伸びます。
それは筋肉トレーニングに似ています。
トレーニングをすると筋繊維が傷つきます。
それに栄養と休養を取ることで、以前より少し強く回復します。
これを超回復と言います。
この積み重ねで、筋肉は強く逞しく成長します。
積立投資も同じです。
マーケットが下がる事で「量」を買い込めます。
量を買い込むので、マーケットが後々上昇した時に、前よりも資産を増えるのです。
どちらも、一見キツイ・辛そうな時期に意味があるのです。
しかし、その期間が後々の成長の為に大切なのです。
人生にも通じる点があります。
困難な事はたしかに辛いです。
しかし、それを乗り越えた時に、人間は成長します。
積立投資も人生も、そういう期間が大切なのです。
リバウンド効果の実例
積立投資の「リバウンド効果」の実例を確認しておきましょう。

次のグラフは、1999年末から2011年4月末までの米国株式(NYダウ)の推移です。
見やすいように1999年12月を10,000ポイントに指数化しています。
この期間、NYダウに毎月100ドルずつ積立投資をしていった場合の推移を見てみます。
積立投資の開始直後、ITバブルが弾けNYダウは大きく下落しました。
Aの時点(2002年9月)で、-25.6%まで「価格」が下落しています。
その後マーケットが上昇し、元の10,000ポイントに戻ったのがB:2006年8月でした。この時点で「積立投資の成績」は+13.7%になりました。
最初に一括投資をしていた場合、元の価格に戻っただけでは利益はでません。
しかし、積立投資の場合、一度値下がりした後に多くの「量」を買えるので、元の価格に戻るだけで利益がでるのです。
これが、積立投資の「リバウンド効果」です。
注目して欲しいのは、その後です。
マーケットは順調に回復し、C:2007年9月の時点で高値をつけました。この時の「積立投資の成績」は+34.8%になりました。
NYダウはこの時、12086ポイントでスタート時から2割程度しか上昇していません。
積立投資の場合、NYダウの上昇率を上回る成績になりました。
理由は「量」と「価格」の双方の上昇です。
スタートしてからしばらく下落局面が続き、その間に大量の「量」を買い込むことができました。
2002年9月に底をうち、「価格」が上昇しました。
それまでに買い込んだ「量」が高い「価格」で評価されだしたので、資産価値が高くなっていったのです。
マーケットはその後、サブプライムショック・リーマンショックと続き、大きく下落してしまいました。
底値をつけた2009年2月では-32.4%になりました。
これは一括投資しか学んだ事がない方には非常に残念な数値に見えるでしょう。
しかし、皆さんは積立投資を学びました。
このマイナスの評価をどの様に解釈しますか?
そうです。積立投資家にとって下落は「量」を買い込むチャンスです。
その後、マーケットが回復しD:2009年11月で黒字化しました。
そして、さらに上昇してE:2011年4月の時点では+24.0%になりました。
この様に、積立投資は「値下がり後の値上がりが楽しみな投資」なのです。
【悲報】下落時に、積立投資を辞めてしまう人達が大勢いる

実際、せっかく積立投資をスタートしても、下落局面で積立投資を辞めてしまう人は大勢います。
下のグラフは2008年初から2010年3月までの日本株の推移です。

リーマンショックで大暴落しています。
2008年6月に14342円あった日経平均が、2009年3月には7454円と約半分まで下落しています。

この図は同時期の、日本株式に投資する某ファンドで積立投資をしていた顧客数の増減推移です。
(ファンドが特定されない様に、単位は非表示にしています。)
リーマンショックで相場が下がると、せっかくの「量」を買い込むチャンスに関わらず、積立投資を辞めてしまう人が増えています。

この2つを重ね合わせると、上の図になります。
日経平均の推移(左メモリ)と、積立投資客の増減(右メモリ)が連動しているのがわかります。
積立投資は「量」を積み上げるのが大切です。
リーマンショックの様な下落局面は「量」を買い込む大きなチャンスです。
しかし、「量」の視点を持っていないがゆえに、下落時に怖くなって辞めてしまう人が大勢いるのです。
これは非常に残念な状況です。
もし、最初に「量」の視点を理解して積立投資をスタートしていたら、下落時に怖くなって辞めてしまう人が減り、資産づくりに成功した人が増えたはずです。
この責任は、「量」の視点を説明してこなかった金融業界にあります。
これまで金融業界は、「平均買付単価が下がる」という誤った説明ばかりして、投資家にとって非常に重要な「量」の視点を全くと言っていいほど伝えて来ませんでした。
それだけでなく、積極的に積立投資を提案して来ませんでした。
それゆえ、積立投資の「量」の視点は、ほとんど広がらずに、上の様な結果を生んでしまったのです。
二度と同じ過ちを繰り返さない為にも、積立投資の「量」の視点をお客様のご家族・同僚・友人、そして同僚の皆さまに教えてあげて、「下がったら怖い・・・」という誤解を取り除きましょう!
積立投資の特徴③「リバウンド効果」のまとめ

積立投資は値下がりがあるから、資産が成長する
積立投資は、値下がりを経験する事で、より資産が成長する投資手法です。
値下がりは、ピンチではなく、量を買い込むチャンスです。
下落局面が来たら、「量」の視点を持って、安心して続けましょう。
積立投資はストレスフリーの投資手法
積立投資は一括投資と異なり、下落局面がストレスフリーになります。
「いつまで下がるんだろう」とハラハラドキドキする必要はありません。
マーケットが上がろうが、下がろうが、「気にすることなく」「快適」に続けることができます。
これから数年以内に、サブプライムショックやリーマンショックの様な大幅な下落が起きる可能性は十分あります。
その時、「量」の視点がない人は途中で怖くなって辞めてしまう人もいるでしょう。
また、積立投資に興味があっても、「やっぱり下落が怖いからやめておこう・・・」と投資を誤解したまま遠ざけてしまうかもしれません。
「量」の視点を持ち、値下がりをチャンスと捉えて続けられた人は、数年後マーケットが回復した頃に、その果実を手にすることになるでしょう。
「量」の視点の有無は、積立投資の成功の分岐点と言えるほど、極めて重要なのです。
多くの人は積立投資の「量」の視点を持っていないから教えてあげよう!

まだほとんどの日本人は、積立投資の「量」の視点を持っていないので、
積立投資を「誤解」しています。
「上がったら儲かり、下がったら損する」ギャンブル、価格当てゲーム、タイミングを見計らって行う等、勘違いしています。
その勘違いを解いてあげましょう。

今後、日本人は自助努力による資産形成が必要になります。
しかし、積立投資をきちんと理解している人はまだほとんどいません。
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